【健康コラム】メタボリックシンドロームって何?

「メタボ=メタボリックシンドローム」の言葉は今や広く知られていますが、基準やなぜ重要視されているかご存知でしょうか。

メタボリックシンドロームが広まった背景

1950年頃、心血管疾患が一つではなく、複数の要因によって引き起こされていることが言われ始めたのをきっかけに研究が盛んになり、高血圧、糖代謝異常、脂質代謝異常、肥満が重なった状態が「死の四重奏」と提唱されるようになりました。

その他、「シンドロームX」「インスリン抵抗性症候群」「マルチプルリスクファクター症候群」などの提唱もあり、それぞれの概念を統一する目的で、1998年、WHOにより「メタボリックシンドローム」という概念が発表されました。メタボリックシンドロームでは高血圧、糖代謝異常、脂質代謝異常の原因として「内臓脂肪蓄積」があることに着目しているのが特徴です。

なぜメタボリックシンドロームが怖いか

肥満でも内臓に脂肪が蓄積することが高血圧、糖尿病、高脂血症などを引き起こす原因の一つであり、さらにこれらが合併することで動脈硬化を進行させるリスクが高まり、心血管疾患による生命の危険にも繋がりかねません。肥満であることは、勿論健康によくはないですが、気を付けなければならないのは内臓脂肪なのです。

■日本の基準
日本でのメタボリックシンドロームの診断基準は下記の通りです。
メタボ

国内では、メタボリックシンドロームの概念が提唱されてから、メタボリックシンドロームの予防と改善を目的2008年より特定健康診査(いわゆるメタボ健診)及び特定健康指導が義務化されるようになったのです。

メタボリックシンドロームをめぐる論点

必須項目である腹囲が基準以下であっても高血圧や糖尿病などの生活習慣病になることが過去の研究によって示されていること、そもそも腹囲を必須項目とすることに関して科学的根拠が不十分ではないかということなどから、メタボリックシンドロームの基準を見直すべきであるという議論もされています。

今後様々な研究がされていく中で、基準が変わることもあるかもしれません。ただし、現時点での生活習慣病の予防の基準として、毎年の健診で確認ができ、生活習慣を改善していく機会は非常に大切なことでもあります。

執筆者プロフィール

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朴沢広子(ほうざわひろこ)
栄養士、慶應義塾大学院健康マネジメント研究科スポーツマネジメント専修博士課程在籍、慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員。同大学健康マネジメント研究科修士課程修了後、女子栄養大学にて栄養士を取得。現在、中小企業の勤労者の健康状態、健康行動について研究している。忙しい毎日の中で実践できる、より楽しく、健康的な食事の提案に努めている。