[マネーライティングのコツ]わかりやすい文章とはなに?

わかりやすい文章を書きたい。誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。手紙やメールなどの文章でコミュニケーションを取っていると、ちょっとした行き違いで相手に誤解を与えてしまったり、話が想定外の方向に進んでしまったりすることが少なからず起こります。ブログやSNSでは炎上を招くこともあります。仕事上で文章を書くことが多い人はもちろん、プライベートでも「わかりやすい」文章を書くスキルはとても大事です。

では、わかりやすい文章とは何なのでしょうか? どうすれば書けるようになるのでしょうか?

「わかりやすい文章=簡単な文章」ではない

わかりやすい文章というと、簡単な文章を書けばよいと思う人がいるかもしれません。確かに簡単な内容は、難しい内容よりは理解しやすいはずです。しかし簡単な内容であっても、相手に正しく伝わらないこともあります。

むしろ簡単な内容ほど、すぐわかるだろうという思い込みで雑に書いてしまい、誤解を招きやすいとも思います。わかりやすく書くとは、簡単に書くことではなく、相手に伝わるように書くことです。

伝わらないのは相手の読解力が低いからではない

自分が書いた文章を読んだ相手に「何をいっているのかわからない」と言われると、「なんでわかってくれないの?」と思うのではないでしょうか。また「この人は読解力がないに違いない」とも思うかもしれません。時間をかけて書いた文章なら、なおさらです。

しかし多くの場合は、自分の書いた文章の方に問題がある、と思うべきです。

私自身も、推敲に推敲を重ねた記事を読んだ人からそんなコメントが寄せられ、相手のせいだと思ってしまったことがあります。でもしばらくして冷静になって読み直してみると、確かにわかりにくい。もっと丁寧に言葉を補うべきだったと思いました。

誰しも、自分が書いた文章は自分の頭で考えたことをアウトプットしているので、自分ではわかります。ですが読む人は、書いたときの書き手の頭の中のことなど知りません。書き手の頭の中の前提条件を知らなければ、わからなくて当然です。

もし伝わらなければ、自分に責任がある。相手の読解力を求めるのではなく、自分が伝え方を工夫すべきである。そんな謙虚な姿勢で自分の文章を見直すことが、文章力を上げる最強の近道だと私は思います。

そして謙虚さを意識して書くと、確実に「伝わらない!」は減ります。

自分の価値観と世界観の中にこもった文章では伝わらない

謙虚さというと自分がへりくだることをイメージするかもしれません。確かに上から目線の文章よりは、へりくだった方が好感度の高い文章になります。しかしへりくだりすぎるのも問題です。自分を卑下しすぎた文章は読んでいて心地よくありません。

たとえば「説明させていただきます」「お示しさせていただきます」「おすすめさせていただきます」など、書き手が読者の下にいると過度に強調する表現が目立つと、読み手はそればかりに意識が向いてしまい内容に集中できません。謙遜と謙虚は違います。書き手が単にへりくだるのではなく、読み手の目線と同じ高さに立つことが大切です。

むしろ、読み手の価値観や世界観の中に入って語ろうとするスタンスが、文章を書くうえでの「謙虚さ」だと思います。もちろん、他人の価値観や世界観を完璧に理解することなどできませんし、多数の人に読まれる文章を書くなら、すべての人の価値観に合わせることなど不可能です。ですから実際に相手の価値観・世界観を理解しているかどうかというよりは、理解しようと努めているかが、伝わりやすさには重要な気がします。

不思議なもので、この「理解しようと努めている姿勢」は、文章によく現れます。相手を理解しようとしていない文章は常に自分本位です。自分(書き手)の知っていることは相手も知っている、自分が語る言葉は相手も理解して当然、という前提で語られるのです。そしてその思い込みこそが、伝わらない最大の原因です。

わかりやすい文章は徹底的に相手目線の文章である

文章がわかりにくいと、自分が伝えたいことを自分の意図通りに相手に伝えることができません。正しく伝わらないどころか、相手に誤解を招いてトラブルのもとになることもあります。

メールやSNSのダイレクトメッセージなど、1対1や、リアルで付き合いのある特定の人の間だけでのトラブルなら、誤解を解くのはそれほど大変ではありません。会いに行く、あるいは電話をして説明すれば、わかってもらえるでしょう。しかし不特定多数に発信するブログやSNSでは炎上につながることもあります。わかりにくい文章が、自分のイメージや社会的地位を揺るがす火種になることもあるのです。

ただ、炎上する文章こそ、文章力よりも自分本位な姿勢が命取りになるように思います。ときどき有名人のブログなどが炎上するとき、はじめの炎上のきっかけこそちょっとした言葉の使い方の誤りであっても、その後に発信する釈明や謝罪が火に油を注いでしまうことがあります。その多くで、自分の価値観・世界観の中だけで語る姿勢が批判の対象になっているように感じます。
 
全く相手に誤解を与えず、完璧な文章を書くことなどできません。指摘を受けることは誰にでもありえます。それを回避するには、文章の書き方のテクニックも重要ではあるものの、それ以上に相手の世界に歩み寄る姿勢が大切ではないでしょうか。

自分の価値観・世界観の壁を超えて、相手の世界に入っていく。そうして徹底的に相手目線を意識することで、より相手に理解される文章に近づくはずです。

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