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京都市内のホテルや旅館へ宿泊した際にかかる宿泊税が、1人1泊で最大1万円に引き上げられることになりました。対象となるのは2026年3月以降の宿泊です。これまで、同市内の宿泊税は最大でも1,000円でしたが、大幅に引き上げられます。
宿泊税は宿泊料金に応じて5段階 宿泊料金10万円以上の税額は国内最高に
京都市では、2020年から宿泊料金に応じて徴収される宿泊税が導入されています。これまでの税額は200円~1,000円(3区分)でしたが、制度開始から5年が経過したことから見直されることになりました。総務省への申し入れを経て、10月に見直し内容が認められました。
改正後の税額は以下のように変更されます。
6,000円未満:200円
6,000円以上20,000円未満:400円
20,000円以上50,000円未満:1,000円
50,000円以上100,000円未満:4,000円
100,000円以上:10,000円
特に10万円以上の場合の税率は、これまで最高額だった北海道ニセコ市の2,000円を大きく上回り、国内最高額となります。
宿泊税は特定の自治体に宿泊した際に徴収される税金
宿泊税とは特定の自治体へ宿泊した際にかかる税金で、税率は各自治体が定めています。1泊ごとに決まった税額を納める場合や、宿泊料金に応じて税額が設定されている場合などがあります。
通常、宿泊税が導入されている自治体のホテルや旅館などを利用した際に、宿泊者が宿泊料金と併せて納税額を支払います。宿泊予約サイトを通してクレジットカードなどで事前に宿泊料金を支払っていた場合には、宿泊税については現地で別途精算するのが一般的です。納税額は後日宿泊施設がまとめて自治体に納付し、観光振興などの施策実現のための費用に充てられています。
宿泊税は2002年に東京都で導入されて以降、各自治体で新設導入や引き上げの動きが広がっています。たとえば、神奈川県湯河原町では2026年4月から、長野県軽井沢町では2026年6月から宿泊税を導入するなど、2025年以降では全国約30の自治体で宿泊税の新設が予定されています。また、東京都などすでに宿泊税を導入している自治体でも、宿泊税の見直しが進められています。
<出典URL>
京都市情報館「京都市の宿泊税について(概要・使途等)」
総務省「神奈川県湯河原町「宿泊税」の新設」
総務省「長野県軽井沢町「宿泊税」の新設」

