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生命保険文化センターが2022年10月に令和4年度「生活保障に関する調査」の速報版を公表しました。生命保険に加入している人の保険金額の平均は957万円で、3年前の前回調査時より300万円以上減少していることがわかりました。また、医療・介護の保障についても加入率や補償準備額で減少傾向がみられました。
死亡保険の加入額平均は957万円、医療保険は日額平均8,700円 いずれも必要と思う保障額を下回る
死亡後の遺族の生活費などに備える死亡保障や病気などでの入院に備える医療保障は、いずれも民間の生命保険加入率は6割を超えています。しかし3年前の前回調査に比べるとどちらも減少しています。
加入額も減少傾向がみられます。死亡保障の平均保険金額は957万円で、前回(1,261万円)から300万円以上減少しました。医療保障は入院1日あたりの日額が平均8,700円/日と、前回比1,100円マイナスでした。いずれも、加入者が必要だと考える金額を下回っていました。
介護保険・介護特約の加入率は約9% 老後の生活資金は「公的年金」を頼る人が最多
自身が要介護状態になったときに備える民間の介護保険・介護特約の加入率は9.5%にとどまりました。介護について公的介護保険のみでは費用を「まかなえると思わない」と考えている人が7割以上におよびますが、民間保険は主な手段とされていないことが伺えます。
生活保障に不安を感じている人が半数以上 対策としての経済的準備は分野ごとに差が出る結果に
調査では医療・老後・死亡・介護の生活保障4領域についての不安についてもたずねており、半数以上の人が不安を感じると回答しています。特に医療・介護・老後保障の順で多く、いずれも8割以上の人が不安を抱えている結果でした。
これらの不安に対して、民間保険や預貯金などの自助努力で経済的準備をしているかについては、最も多かったのは医療保障の82.7%でした。次いで死亡保障が73.1%、老後保障が66.5%、介護保障が53.5%でした。老後と介護については「充足感なし」という人の割合も多くなっています。
<出典URL>
生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査 《速報版》」