写真:PhotoAC
2023年10月、新型コロナ感染症(新型コロナ)の治療に対する公費支援の一部が終了しました。これまでは新型コロナ治療薬の費用は全額公費負担となっていましたが、今後は1~3割の医療費の自己負担が発生します。
治療薬の自己負担は最大9,000円に
これまで、新型コロナ治療薬は全額公費負担で患者の自己負担はなしの扱いでした。10月からはこの公費負担が縮小され、健康保険の医療費負担割合に応じた自己負担が発生します。自己負担額には上限があり、それぞれ以下の通りです。
医療費の自己負担割合が1割の場合(おもに75歳以上の人):上限3,000円
2割の場合(おもに70~74歳の人):上限6,000円
3割の場合(70歳未満、70歳以上で現役並所得の人):上限9,000円
医療費には別途、診察料などがかかります。これらの金額が、窓口での支払い額になります。
高額療養費制度による入院時の補助も減額
新型コロナの治療においては入院時にかかる医療費の補助制度もありましたが、こちらも縮小されました。
9月までは新型コロナにより入院した場合にかかる医療費は、通常の高額療養費制度による補助に加えて、自己負担額がさらに2万円が減額されていました。この減額が、10月からは1万円に縮小されました。
2024年4月には、通常の対応へ完全移行予定が発表されています。移行後、これらの公費負担は終了し、治療薬や入院医療費の自己負担は通常の病気と同じ扱いとなる見込みです。
<出典URL>
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する10月以降の見直し等について」