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生命保険や損害保険の保険金・給付金は、受け取りのために手続きが必要です。書類の手配や郵送などの手間がかかる上に、保険会社での審査も行われるため、一定の期間がかかることもあります。そうした中で、各保険会社はコンビニATMやスマホ、AIを活用し受け取りまでの期間を短縮できる取り組みを開始しています。
広がる保険金請求の間口 コンビニATMやスマートフォンで手続きが完了
保険金・給付金を受け取るための手続きでは、保険会社から求められた書類の提出が必要です。すべての書類が保険会社に到着後、書類確認や審査が完了してから、口座への振込が行われます。振込までの期間は生命保険の場合5営業日前後、損害保険の場合は30日以内が目安で、保険会社により異なります。
ただし、書類の準備に時間がかかり提出が遅くなった場合や、不備などがあって保険会社とのやり取りが発生した場合、その分振込までの期間が長引くことになります。
一部商品の保険金・給付金がATMで最短当日に受け取れる
こうした中、契約者の利便性向上の取り組みとして、保険金・給付金請求の新しい手続き方法も登場しています。
その中の一つが、ATM受け取りです。一部の保険会社では、コンビニなどに設置されている銀行ATMを利用して、最短で事故当日に保険金を受け取れる仕組みを導入しています。
受取り手続きは、保険会社からメールまたはショートメッセージで送られてきた情報をATMに入力します。
生命保険会社ではSOMPOひまわり生命、損害保険会社ではAIG損保、イーデザイン損保、ソニー損保などで利用でき、10万円を上限に、保険金・給付金を最短1時間で受け取れます。
スマートフォンやAIを活用しての請求手続きも
このほかにも、スマートフォンやAIを活用している会社もあります。
スマートフォンで必要書類を撮影し、その画像を契約者専用サイトにアップロードすることで、請求手続きを完結できる会社が増えています。また、スマートフォンの契約者専用アプリから、書類なしで請求手続きが完了できる保険会社もあります。
AIを活用し、最短30分で給付が完了する商品も登場しています。詳しくはこちらの記事で解説しています。
→「AIにより最短30分で保険金受け取り 業界初の医療保険を損保ジャパンが発売」
自身の加入している保険ではどのような請求方法が用意されているのか事前に確認しておくことで、いざという時の手間を軽減することができそうです。
保険金請求手続きとは保険金・給付金を受け取る際には、契約者自身が請求手続きを行う必要があります。保険会社に連絡後、保険金請求書や診断書などの必要書類を送り、審査完了後に指定の銀行口座へ振り込まれるのが主な流れです。請求手続きを行えるのは、契約者・被保険者のいずれかが基本です。多くの保険には、あらかじめ指定した人が請求手続きを行える「指定代理請求制度」もあります。生命保険・損害保険いずれも3年の時効が設定されているのが一般的です。
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