【2022年9月】 3分でわかる今月のマネートピック

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10月から最低賃金が改定 全国平均で約31円の増額

10月より最低賃金が全国的に平均約31円増額されます。平均賃金額は1時間あたり961円になり、昭和53年度に地域別の最低賃金目安が提示されるようになって以来の最高額です。

最高額は東京1,072円、最低額は青森、沖縄など10地域で853円

最低賃金額は都道府県ごとに毎年度定められています。今年度の最高は東京都で1時間あたり1,072円、最低は青森県、秋田県、鹿児島県、沖縄県など10県で、1時間あたり853円となっています。

改定日は地域によって異なりますが、10月20日までに全国で今年度賃金への改定が完了する予定です。

事業内の最低賃金引上げを行う中小企業・小規模事業者には補助制度も

最低賃金は、企業等が労働者を雇うときに支払わなければならない賃金の最低額を国が定めたものです。企業等は労働者との契約で最低賃金以上の金額で賃金額を定めています。

現在、中小企業・小規模事業者に対しては、事業場内での最低賃金を30円以上引き上げた企業などを対象に、生産性向上にかかった設備投資などの費用の一部が補助される「業務改善助成金」の制度もあります。

<出典URL>
厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました」
厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」


保険会社の新型コロナみなし入院の取り扱いが変更 重症化リスクの高い人を対象に

新型コロナウイルス感染症での宿泊施設や自宅などでの療養、いわゆる「みなし入院」での場合の入院給付金支払いについて、9月26日から保険会社各社での取扱いが変更されました。同日以後に診断された場合、入院給付金の対象になるのは重症化リスクの高い人のみになります。

新型コロナの給付金支払いは65歳以上の高齢者や入院を要する人などが対象に

これまで、各保険会社では新型コロナウイルス感染症と診断され、宿泊施設や自宅などで療養をした場合についても「入院」とみなし、一律で入院給付金の対象とする特別取り扱いを実施してきました。9月26日以降は条件が変更され、新型コロナウイルス感染症と診断されたうち、以下のいずれかに当てはまる人が入院給付金の対象となります。

・65歳以上の人
・入院を要する人
・重症化リスクがあり、かつ、新型コロナ治療薬の投与が必要な人 または重症化リスクがあり、かつ、新型コロナ罹患により新たに酸素投与が必要な人
・妊娠中

なお、9月25日以前に新型コロナウイルス感染症と診断され自宅療養などをした場合は、入院給付金の対象になることがあります。

コロナの全数届出見直しに伴い保険給付も変更

入院給付金の取り扱い変更は、新型コロナの感染者の全数届出を見直したことに伴うものです。これまで、新型コロナウイルス感染症に感染した人は全員保健所に届け出ることになっていましたが、9月26日からは全国で発生届の範囲が重症化リスクのある人に限定されました。

これに先駆けて、金融庁は9月2日に業界団体に対して入院給付金の支払対象等の見直しを要請していました。保険各社はこれを受けて、入院給付金の支払い対象を見直した形です。

<出典URL>
生命保険協会「新型コロナウイルス感染症による宿泊施設・自宅等療養者に係る療養証明書の取扱い等について」
金融庁「入院給付金の取扱い等に係る要請」

<参考URL>
オリックス生命「【2022年9月26日(月)からのお取扱い】 「みなし入院」による入院給付金等のお支払対象について」
第一生命「新型コロナウイルス感染症における給付金の特別取扱の対象について」


厚生年金と国民年金の歳入が増加 2021年度の収支決算が発表 

年金保険料の歳入が前年比増加したことがわかりました。厚生年金はコロナに関する保険料猶予により前年度分の保険料が翌年度に納付されたことが影響したようです。厚生年金の歳入は49兆340億円、自営業や専業主婦・主夫などが加入する国民年金の歳入は3兆9,433億円でした。

厚生年金は猶予されていた保険料が一部納付され増収に

会社員が加入している厚生年金では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により厚生年金保険料の納付が難しい事業主を対象に、2020年度に保険料納付猶予制度が設けられました。その際に猶予された保険料の一部が翌年度に納付されたことで、2021年度は厚生年金保険料の歳入が増加しました。また、厚生年金に加入する被保険者が増加したことで保険料収入が増えたことも理由のひとつです。

一方で、歳出も前年度より増加しました。公務員や教師などが加入している共済組合で、老齢年金や障害年金、遺族年金などの支払いを行う際の費用が増えたことが要因とされています。

国民年金は年金運用からの納付金が増加

国民年金では、年金積立金運用を行うGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)からの納付金が増加したことなどにより、歳入が増加しました。一方で、65歳以上の人への年金給付に関する費用が増えたなどから歳出も増加しました。

<出典URL>
厚生労働省「厚生年金・国民年金の令和3年度収支決算の概要」

(文:年永亜美/WEBサイトTwitter