写真:PhotoAC
日本学生支援機構が毎月発表している貸与型奨学金の利率について、11月分の発表が行われました。それによると、利率固定方式の貸与利率は1.34%で、前月比0.13%の上昇となっています。
奨学金の利率は2023年8月から上昇傾向に
過去10年の「利率固定方式」の利率を見ると、2023年上旬までは利率は1%未満で安定していましたが、8月以降上昇傾向が続いており、10月には2011年度以来の1%超えとなりました。
2024年度に入ってからは利率1%超えが続いています。11月の利率は過去13年間で3番目に高くなりました。
また、返還中に金利動向に応じて利率が見直される「利率見直し方式」についても上昇傾向が見られ、11月の利率は今年度最高値となっています。
奨学金の利率決定法には利率固定方式と利率見直し方式がある
日本学生支援機構の貸与型奨学金のうち、有利子での貸し付けには、2種類利率があります。
一つは「利率固定方式」で、卒業などにより貸与が終了した時点での利率が返還完了まで適用されます。
もう一つは「利率見直し方式」で、5年ごとを目安に利率の見直しが行われます。
利率算定方式は奨学金申し込み時に選択することとなっており、貸与期間終了の一定期間前までであれば変更も可能です。
今回引き上げとなった利率は、11月中に貸与が終了した人が原則対象となります。
<出典URL>
日本学生支援機構「平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率」
日本学生支援機構「第二種奨学金の利率の算定方法の選択」
日本学生支援機構「利率の算定方法の変更」