写真:PhotoAC
政府は4月3日、民法の改正案を決定しました。改正案には、認知症や障害がある人の財産管理などを支援する成年後見制度の見直しや、遺言書の保管方法の変更などが盛り込まれています。
法定後見制度の類型を補助人に統一 家庭裁判所判断で交代・制度利用を終了できるように
成年後見制度は、知的障害・精神障害や認知症などにより、自身で契約などの手続きを行うのが難しい人を支援するための制度です。
後見制度には、あらかじめ自分で選んだ後見人に契約の範囲内で支援をしてもらう「任意後見」と、家庭裁判所が選んだ後見人が代理として法律行為を行う「法定後見」があります。
今回の改正案では、法定後見についての変更案が盛り込まれています。
現在の制度では、支援内容に応じて「後見」「保佐」「補助」の3類型がありますが、改正案ではこの区分を「補助」に統一します。
新しい制度では、自己決定やニーズがより尊重されるよう見直されます。その結果、必要に応じて受ける支援を選択できるようになります。
また、家庭裁判所が被後見人にとって必要だと判断した場合には、補助人を交代させたり、制度の利用を終了させたりできるようになります。
これに加えて、物件の売買契約など法定上の重要な財産行為についての取消権を持つ特定補助人も新設予定です。
手書き以外の方法で作成したデジタル遺言の作成も可能に
改正案によると、遺言関係の制度にも変更があります。
これまでの遺言書は原則手書きでの作成が必要とされており、パソコンなどで作成できるのは財産目録などにとどまっていました。
改正案では新たに、パソコンなど手書き以外の記録方法を選べる保管証書遺言が新設される見込みです。
保管証書遺言では、パソコンなどで作成した遺言の全文を、遺言者本人が遺言書保管官の前で口述します。これにより、遺言としての効力が認められるようになります。
また、自筆証書遺言書への押印についても、今後は不要になる見通しです。
<出典URL>
法務省「民法等の一部を改正する法律案」
厚生労働省「成年後見制度の見直し等について」
成年後見はやわかり「成年後見制度とは」
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