生命保険会社が保育所を運営できるようになります。
金融庁が11月にも、保険会社に子会社を通じた保育所運営を解禁することがわかりました。
これまで、保険会社は保険契約者を保護するために、子会社も含めて保険業務以外への参入が制限されていました。
一方で、保険会社は、各地の駅前などに立地の良いビルを多く所有しています。よく、駅前に「○○生命ビル」という名前のビルを目にしますよね。そのビル自体には保険会社のオフィスはなくても、保険会社の名前がついているのは、保険会社が「資産」として、ビルを所有しているからです。ビルのオーナーになることで、テナントのオフィスやお店からの賃料収入が入るので、保険会社の収入減のひとつになっているのです。
もし、これらの駅前のビルに保育所があったら、かなり便利です。働くママ・パパなら、駅近の保育園のありがたみは身に染みてわかるのではないでしょうか? 駅近なら、朝急いでいるときにもさっと子どもを預けて電車に飛び乗れますし、帰りも電車の時間に合わせてギリギリまで仕事をするとか、お迎えが遅れそうなときに、保育園への到着時刻を正確に伝えられるといったメリットもありますよね。保険会社は、保育所を運営するのにものすごく有利な物件を有り余るほどもっているのです。
安倍政権は「女性の輝く社会実現」を成長戦略の柱に据えています。保険会社が保育所業務に参入して、保育所が増えれば、子育て中の女性の社会進出が進む、または子供の数が増えて日本の人口が増える、そしてわたしたちの年金財政やこれからの日本経済の担い手が増える、ということも期待できます。
保育所が増えれば、女性の社会進出が簡単にすすむとは思えませんが、ワーキングウーマンにとってはぜひ期待したいところです。
保険会社が保育所運営 金融庁 少子化対策で解禁へ
金融庁が十一月にも保険会社に子会社を通じた保育所運営を解禁することが六日、分かった。安倍政権は「女性の輝く社会実現」を成長戦略の柱に据えており、政府は解禁措置が子育て中の女性の社会進出促進や人口減少対策につながることを期待している。金融庁は意見を公募した上で、生損保の子会社の業務を定めた保険業法施行規則を十一月にも改正する。
各地の駅前などに立地の良いビルを多く所有している保険各社は関心を寄せているが、採算性を見極めながら参入するかどうかを慎重に検討する構えだ。
(2014年9月7日 東京新聞)
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