令和6年度の国民年金改定 受取額・保険料ともに引き上げへ

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国民年金保険の年金の受取額・保険料が4月から引き上げられました。受取額は2年連続での増額となりました。

国民年金は満額で前年度比+1,750円 厚生年金は+6,001円

年金の受取額は毎年度、物価や賃金の変動率に基づいて改定されています。今年度は物価・賃金ともに約3%増加し、そこにマクロ経済スライドによる調整が入り、2.7%の引き上げとなりました。

国民年金は満額の場合で月額68,000円(前年度比+1,750円)、厚生年金は平均的な収入の夫婦2人の場合で月額230,483 円(前年度比+6,001円)です。

在職老齢年金の支給停止調整額は+20,000円に

今回の改定では、在職老齢年金の支給停止調整額も引き上げが行われています。

在職老齢年金とは、60歳以降に会社勤めを継続して厚生年金保険に加入しながら受け取る老齢厚生年金のことです。月額賃金と賞与、受け取っている在職老齢年金の合計額が所定額(支給停止調整額)を超えると、年金の一部または全額が支給停止されるものです。

令和6年度は50万円を超えると、超えた金額の半分は年金を受け取れなくなります。この水準(支給停止調整額)は昨年度まで48万円でしたが、2万円引き上げられました。

国民年金保険料は+460円 来年度もさらに引き上げを予定

現役世代が納める国民年金の保険料は、今年度の月額16,980円(前年度比+460円)になりました。賃金の変動に合わせて引き上げられました。

また、来年度の年金保険料も同様に引き上げが予定されており、17,510円(今年度比+530円)になると発表されています。

<出典URL>
厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から2.7%の引上げです~」
日本年金機構「在職老齢年金」

(文:年永亜美/WEBサイトTwitter