自転車を買ったら保険に入らなければならない 兵庫県で全国初の義務づけへ

Last Updated on 2014/10/23 by マネーステップオフィス編集部

兵庫県が、自転車保険の加入を義務づけることになりました。自転車と歩行者の事故が増加しており、自転車に乗っていた加害者側に高額の賠償を命じる判決も相次いでいることから、保険の加入を義務づけます。

年内にも条例案を提出する予定で、導入されれば全国で初となります。

  兵庫県 自転車保険の加入義務化を検討

自転車の事故を巡って裁判で高額な賠償を命じられるケースが相次いでいることを受けて、兵庫県は、自転車を所有する人に保険の加入を義務づける全国で初めての条例案を県議会に提案する方向で検討を進めることになりました。

自転車の事故を巡っては、去年7月、自転車で女性をはねた少年の母親に対して、神戸地方裁判所が9500万円余りの賠償を命じるなど各地で高額な賠償を命じるケースが相次いでいます。
(2014年10月21日 NHK)

自転車の事故は10年で約2倍

警視庁の調査(2012年)によると、自転車の事故は交通事故全体の約2割を占めています。自転車事故のうち、8割以上は自動車との事故です。

その一方で、自転車が加害者となる事故も増加していて、歩行者と自転車の事故はこの10年間で約1.9倍に増加しています。2011年には自転車事故のうち15.4%が自転車による加害事故だったそうです。

自転車が凶器になる 高額の賠償を負うケースが多発

自転車による加害事故には、歩道を通行していて、歩行者と接触する事故も多いです。歩行者に重傷を負わせたり、死亡させたりするケースもめずらしくありません。自転車は手軽な乗り物である半面、思わぬ凶器になることもあるのです。

さらに、高額の賠償責任を負うこともあります。信号無視の自転車が歩行者に衝突し、歩行者が死亡したある事故では、自転車に乗っていた男性に裁判で4,746万円の損害賠償支払いが命じられました。

昨年には、自転車で坂道を下っていた小学生が、歩いていた女性と衝突して意識不明となるけがを負わせた事故で、小学生の母親に9,520万円の賠償が命じられました。

自転車の事故でも、自動車の事故と同じくらいの高額な賠償を負うことがあります。にもかかわらず、自転車には保険をかけていないことが多いです。すると、高額な賠償を自分で払っていかないといけません。自転車での事故では、被害者を救済することはもちろん大切ですが、賠償を負った加害者を経済的に救うことも重要です。

自転車の事故にそなえる保険

自転車事故を起こしてしまったときに使える保険には、おもに3つあります。

1.自転車向けの保険
自転車に乗っているときに遭った事故でけがをしてしまったときや、人にけがをさせてしまったときに保険がおりるものです。けがをさせてしまったときは、保険金は最大で1億円おります。料金は月に400円程度からあります。

自転車だけでなく、電車やバスに乗っているときに遭った交通事故でも保険がおります。自転車に乗っているときにパンクしてしまったり、壊れてしまったときに対応してもらえるロードサービスや、人にけがをさせてしまったときに相手と示談交渉をしてもらうサービスをつけられるところもあります。

【自転車向けの保険の例】
au損保
三井住友海上

2.「個人賠償」がついた自動車保険や火災保険
一般的な自動車保険や火災保険、傷害保険のうち、「個人賠償」が特約でついているものは、自転車で人にけがをさせてしまったときにも使えます。「個人賠償」というのは、日常生活で人にけがをさせてしまったり、モノを壊してしまったり、マンションなどで水漏れを起こして近隣の部屋がぬれてしまったりして、損害賠償をしなければならないことです。

すでに、自動車保険や火災保険に入っていて、「個人賠償」が特約でついていれば、自転車で事故を起こした時に、相手への賠償のための保険がおります。ただし、おりる保険金はまちまちなので、ご自身の保険の「個人賠償」の金額を確認してみましょう。

3.クレジットカードの保険
クレジットカードの会員向けの保険にも、自転車向けのものがあります。月130円から個人賠償最大1億円をつけられるものや、自転車やそのほかのシーンでのけがで入院した時に保険がおりるものなどがあります。

【クレジットカードの自転車向け保険の例】
三井住友VISAカード
JCBカード

「自転車も乗れば車の仲間入り」という標語が昔からあるように、たかが「チャリンコ」でも、無謀な運転をすると凶器になります。安全運転を心がけるのはなによりも大切なことですが、加減が上手にできないお子さんなどの万が一に備えておくと安心です。