GDPとは

【用語】GDP(ジー ディー ピー)

GDP(国内総生産)は、その国で1年間に新しく生み出された生産物やサービスの金額の合計のことです。正式には「Gross Domestic Product」といいます。

GDPを「パン」で考えてみよう

「新しく生み出された生産物やサービスの金額」というのは、あるものやサービスが完成するまでに生み出された価値のこと。たとえば、パンを例に考えてみましょう。

20140912GDP
パンを作るには、まず小麦が必要です。小麦を作るためには、畑を耕して麦を植えるところから始まります。小麦農家がゼロから小麦を作れば、それを小麦粉を作る製粉業者に売ることができます。もし、パン1つ分の小麦を作って、30円で製粉業者に売れたとしたら、農家が生み出す「生産物の金額」は、30円になります。

小麦を仕入れた製粉業者は、小麦を加工して小麦粉を作ります。30円で仕入れた小麦で小麦粉を作って、それが50円で売れたとしたら、製粉業者が生み出した「生産物の金額」は、20円になります。

パン屋さんは、小麦粉を仕入れてパンを作ります。50円で仕入れた小麦粉で、パンを作って、それが100円で売れたとしたら、パン屋さんが生み出した「生産物の金額」は、50円になります。

さて、パン1つができあがるまでに、農家と製粉業者とパン屋さんが生み出した「生産物の金額」は合計でいくらでしょうか?

農家(30円)+製粉業者(20円)+パン屋(50円)=100円

この100円が、パン1つが出来上がるまでに生み出された価値の合計、つまりGDPになります。

GDPは、景気の良しあしを知るものさしになる

GDPは、その国の経済がどれくらい活発なのかを知る目安になります。GDPが大きければ大きいほど、人々が多くのものやサービスを生み出している、つまり、みんなが稼いでいることになります。現在、世界で最もGDPが高いのはアメリカで、その規模は約146兆ドルです(世界銀行調査(2010年))。第2位は中国日本は世界第3位で約55兆ドルです。

GDPが大きいときは景気が良く、GDPが小さいときには景気が悪い、といえます。このため、GDPは、前年と比べて大きくなったかどうか? が特にポイントになります。前の年と比べて、GDPがどれくらい大きくなったかを%で表したものが、「GDP成長率」、「経済成長率」です。経済が好調で右肩上がりのときは、GDPの成長率は高くなり、不調なときは低くなります。

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マネーステップオフィス編集部
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