東京都が夏季の水道基本料金を無償化 東京都水道局管轄エリアが対象に

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東京都は、2025年夏期間の水道基本料を無償化すると発表しました。光熱費の負担を軽減することで、物価高騰下の酷暑でもエアコンなどの利用を控えずに済み、熱中症対策につなげたい考えです。

4か月分の基本料金が無償 今夏限りの特別措置

対象となるのは、東京都水道局の管轄地域の契約で、個人向けの小口径の基本料金です。6-7月分と8-9月分又は7-8月分と9-10月分の基本料金が無償になります。対象月は検針月によって異なり、奇数月の場合は6月分から9月分まで、偶数月の場合は7月分から10月分までが対象です。

無償になる金額は契約口径によって異なり、以下の3通りに分かれます。

13ミリメートル…860円×4か月=3,784円(税込)
20ミリメートル…1,170円×4か月=5,148円(税込)
25ミリメートル…1,460円×4か月=6,424円(税込)
※30ミリメートル、40ミリメートルは無償化の対象外

なお、無償となるのは基本料金のみで、水道料金のうち従量料金と、下水道料金については従来通り請求されます。
無償化は東京都にて自動で対応が行われるため、個人の申請などは不要です。

水道料金の無償化を行う理由について小池都知事は、2022年から推進されているスマートメータの普及などによりスピード感を持って対応を行えるものだったため、着目したとしています。なお、今回の措置は本年のみの特別措置です。

東京都水道局管轄外の市・島ではそれぞれの方針に従って対応

都内でも武蔵野市、昭島市、羽村市、檜原村、島しょ部などは管轄が東京都水道局ではなくそれぞれの自治体のため、各水道局の判断により対応が決まります。
6月21日現在、武蔵野市が東京都の基準と同様に無償化を行うと発表しています。
無償化を行う場合の費用については、すべて東京都が負担する予定です。

大阪市も10月分より水道基本料無償化と下水道使用料無償化の方針

大阪府大阪市も、水道基本料金を10月検針分から3か月間無償化する方針を公表しています。
大阪市の場合は下水道使用料金の基本額減免も実施する見込みです。

実施された場合、水道料金の935円と下水道使用料の605円が対象となり、最大で1,540円×3か月=4,620円が無償となります。

<出典URL>
東京都「今夏4か月間水道基本料金無償熱中症対策支援」
東京都「水道料金の基本料金を無償とします」
東京都「水道使用量等のお知らせ(検針票)の見方(令和5年10月更新)」
武蔵野市「今夏、4カ月間 水道料金の基本料金を無償化します」

(文:年永亜美/WEBサイトTwitter