「ビールは太るけれどウイスキーは太らない」ということを耳にすることがあります。太らないお酒はあるのでしょうか。
お酒自体は太らないのは本当?
そもそも「お酒だけ飲んでいれば太らない」という声も耳にします。これは、アルコール自体(お酒に含まれるの糖分などを除く)は肝臓で分解される際に多くのエネルギーを必要として、身体に蓄えられる代わりに熱になることが理由として考えられます。ただし、アルコールは分解される過程で肝臓で中性脂肪の合成が促進されるため、お酒を飲むほど中性脂肪は溜まりやすく、太る原因にもなります。
お酒によって太る、太らないはあるのか
ビールや日本酒、ワインに比べてウイスキーは太らないと言われる理由としては、ウイスキーや焼酎の「蒸留酒」には糖質が入っていないため、同じアルコール分を飲んだ場合には蒸留酒以外に比べてカロリーが少ないためです。
ただし、これらも飲む量が多ければカロリーは高くなりますし、前述した通り飲みすぎれば中性脂肪が溜まりやすくなります。また、サワーやカクテルには砂糖が含まれているものも多いので注意したいですね。
下記を参考に、普段飲んでいるお酒がどの程度カロリーがあるのかみてみましょう。
お酒のカロリー
お酒の種類 | エネルギー |
---|---|
生ビール(中瓶1本500ml) | 200kcal |
焼酎水割り(水割り1杯45ml+水) | 66kcal |
日本酒(1合180ml) | 185kcal |
ワイン(1杯120ml) | 88kcal |
ウイスキー(シングル1杯30ml) | 71kcal |
ハイボール(ジョッキ1杯:ウイスキー30ml+炭酸水) | 71kcal |
ウーロンハイ(ジョッキ1杯:焼酎75ml+ウーロン茶) | 110kcal |
梅酒(1杯60ml) | 94kcal |
サワー類(1缶350ml) | 88~207kcal |
(生ビール1杯はおにぎり1個程度にあたります)
※出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
香川芳子(2012).毎日の食事のカロリーガイド 女子栄養大学出版部
お酒を飲むときには栄養のある食事も心がける
以前のコラム
「お酒はどのくらいが適量?」でもご紹介しましたが、お酒を飲むときには、太るから全く食べないのではなく、消化がよく、栄養があるものを心がけてみてください。また、お酒を飲むとどうしても脂っこいおつまみが欲しくなることもありますが、ダイエット中は特に揚げ物やラーメンを控えるよう注意したいですね。
※参考:「お酒はどのくらいが適量?」
執筆者プロフィール
朴沢広子(ほうざわひろこ)
栄養士、慶應義塾大学院健康マネジメント研究科スポーツマネジメント専修博士課程在籍、慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員。同大学健康マネジメント研究科修士課程修了後、女子栄養大学にて栄養士を取得。現在、中小企業の勤労者の健康状態、健康行動について研究している。忙しい毎日の中で実践できる、より楽しく、健康的な食事の提案に努めている。
投稿者プロフィール
- お金と健康に関する記事・コンテンツ制作実績1万本以上。ファイナンシャル・プランナー(FP)を中心とした専門家による、家計、ライフプラン、保険など、幅広い生活とお金のコンテンツ制作を行っています。