平均1182万円! 日本人の資産額が前年より81万円アップしました

自分の貯蓄って、多いの? 少ないの? がわかるデータが発表されました。2人以上の世帯が保有する金融資産は平均1,182万円であることがわかりました。その一方で、資産が全くない人も3割いることが判明。蓄えがある人とない人に、大きな差があることが明らかになりました。

金融資産の平均は1182万円

日銀(日本銀行)が事務局を務める金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、2人以上の世帯が保有する金融資産は平均1,182万円であることがわかりました。これは、去年に比べると81万円増えました。景気が回復して、雇用環境が良くなって給料が上がった人や、保有している株や債券の価格が上がった人が多かったことが影響しています。

「金融資産」というのは、土地・住宅・貴金属等の実物資産や現金を除いた資産のことです。具体的には株や債券、投資信託などのことで、その平均額は以下の通りでした。

・預貯金:640万円
・金銭信託:6万円
・生命保険:213万円
・損害保険:27万円
・個人年金:64万円
・債券:35万円
・株式:97万円
・投資信託:67万円
・財形貯蓄:25万円
・その他:8万円

金融資産のうち、預貯金がおよそ半分を占めていることがわかります。ほかにも生命保険や個人年金、財形など元本割れをしない安全な資産が大半である一方で、株式や投資信託のように、リスクのある資産も大きくなってきています。これは、今年から始まった株式の非課税制度NISAによって、投資を始めた人が増えたことも影響しているようです。ちなみに、NISAで投資をしている人は、平均125万円を口座に保有しています。

金融資産がゼロの人は10人のうち3人

今回、調査に回答した人のうち、日常的な資金の出し入れや銀行口座の引き落としに備えた預貯金を除いた金融資産がゼロという世帯は30.4%でした。これは去年31.0%でしたので、少し減りました。現金を含めていないので、実際には財産をたっぷり持っている人がいるとは思いますが、10人に3人は、家や土地以外の資産がゼロということになります。

金融資産がゼロの人を除くと、金融資産を保有している世帯の平均額は1,753万円になります。つまり、持っている人と持っていない人にはおよそ2,000万円近くの差があるわけです。

いま、アベノミクスで上向いたはずの景気が、消費税のアップで減速してきています。来年にはさらに消費税がアップするかもしれないですから、お金を増やせる人と増やせない人の格差が広がっていくおそれもあります。お金はただ持っていても意味はありませんから、むやみにお金を貯めたり増やしたりする必要はありません。人生で使うために必要な金額を、計画的に貯めて、増やしていけると良いですね。

参照先:金融広報中央委員会
photo credit: photosteve101 via photopin cc

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マネーステップオフィス編集部
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